魚の目と腰痛
前回のアキレス腱「型」ギックリ腰の続きになります。
学生時代にどんなアルバイトをしていましたか?
大学生時代いろいろやりましたが、印象的なのは整体の学校へ通っている時のアルバイトです。
有名ホテルのベルボーイをやっていたのですが、思い返すとあの頃が最も体に負担がかかっていた時かもしれません。
昼間は整体の学校へ行き、夕方からベルボーイ、深夜は警備員でなんとか生計を立てていました。

ベルボーイも警備員もずっと立ちっぱなし。
寝たり座ったりしている時間よりも立っている時間の方が明らかに多かったはずです。

ベルボーイでキツかったのは通称「ドアノブ」と言う仕事。
ホテルに泊まるとブレックファーストやルームクリーニングの有無を提示できるドアノブに引っ掛けるプレートがありますよね。
アレを確認・回収するために全部屋のドアノブを見て回らないといけないのです。
クッション性の無い安物の革靴で、意外とツルツル滑る絨毯の上を忍者の様に駆け抜けていました。
ドタドタ足音をたてるとクレームになってしまうので、ホントに忍者のごとくすり足歩行で、あっという間に靴に穴が開いたものです。

人生初の「魚の目」がこの時にできました。
魚の目は正式名称「胼胝(べんち)」と言います。
手や足の特定部位に圧が何度もに加わることにより生じる固い角質をいいます。
あまりの痛さにカッターで削っていましたが、魚の目の「芯」を抜かないと痛さが残るんですよ。
ドアノブの時にまともに足を付けくなります。捻挫するんじゃないかってくらい小指側に重心をのせて歩いていました。

疲れがたまってくるとグギッといきそうになるんです。
足ではなく腰が。。先日ご紹介したアキレス腱捻じれ型ギックリ腰になっちゃうんです。
足の痛みから逃れるために自らバランスを崩して、骨盤に傾きと捻じれを作ってしまいました。

不幸中の幸い、整体の学校へ通っている私ですから、授業中にモデルとして施術を受ければ一石二鳥!九死に一生を得えました。
自分自身としては悪い事をやっているつもりは無いのですが、痛みから逃れるために、違う部分に問題を起こす事は多いです。
当時の私もしばらくの間、この原因に気が付きませんでした。
「腰が悪くなってしまった」と
整体の学校の仲間へそう呟いていましたが、魚の目が原因になっていたとは。
当院へ腰痛でいらっしゃる方の多くはアキレス腱に硬さや傾きがあります。
アキレス腱って自分では中々確認が難しい場合です。
ご来院の際に「私のアキレス腱って曲がってますか?」とお聞き下さればお答えしますよ。
外反母趾の方はアキレス腱捻じれ型ギックリ腰のリスクは高いです。
足だけでなく骨盤も定期的なメンテナンスをお勧めします。