腱鞘炎に対する整体/札幌源整院

腱鞘炎について

現代社会で仕事を行う上で、もはやパソコンは欠かせないツールです。それに伴い、手の指を酷使すると発症することで、最も多い障害は腱鞘炎です。皆さんの職場にも、必ずお一人は腱鞘炎の方がおられると思います。この様に、現代のパソコン社会にとは、切っても切り離せない障害ですが、実際にどの様な状態が腱鞘炎なのか、腱?鞘?腱の鞘の炎症?と、意外に知らない人が多いものです。ここでは、そんな腱鞘炎の説明と、その治癒を早める方法をご紹介します。

腱ってなに?

筋肉はそのまま直接骨にくっついている様に見えますが、実はそうではありません。多くの筋肉は、筋肉の両端にある「腱」が骨の繊維に入り込み、強固にくっついています。この筋肉の両端にあり、筋肉と骨を仲介している強力な線維の束が「腱」です。非常に丈夫で、切れることは稀であり、逆に骨と腱の付着部分が損傷を受けることがあるくらいです。また、腱には神経が多く分布していています(血管は乏しい)。例えば、膝蓋腱反射(膝の下あたりを叩くと勝手に足が動く反応)も、読んで字のごとく、膝のお皿(蓋)に付着している「腱の神経反射」によるものです。この様に、筋肉の延長にあり、豊富に神経が分布するのが「腱」です。

腱鞘炎の腱鞘って何?

腱鞘炎の起こりやすい部位は、手の「指」と「手首」です。この理由は、手指の腱は、複数の束状に走行しており、指や手首の曲げ伸ばしを行っているからです。とくに指は全身の中で、最も繊細な動きが可能な部位です。それを可能にしているのは、多くの筋肉が指を円滑にコントロールしているから。筋肉と骨を付着させるのが腱ですから、その分、腱の数が多いのです。指先に近づく程、筋肉は腱に置き換わりますが、特に入り組んだ所では、それぞれの腱が干渉しない様、独立性を高めるために、腱の周りを「鞘」で包んでいます。これを「腱鞘」と呼びます。腱鞘は線維性で、半管状の嚢(ふくろ)の形をしていて、その中には動きをより滑らかにする「滑液」が分泌されています。​​

タイピングに注意

手指の動作は、多くの腱を引っ張り合って、協調的に動いています。この運動を、反復的に繰り返し行っていると、腱鞘内部で摩擦が生じて、ついには炎症が起こってしまいます。これが腱鞘炎です。
腱鞘炎になりやすい仕事は、タイピング作業です。速い人だと1時間で5000文字も打つ人もいる様ですが、これだけ反復的に作業を行っているとしたら、流石に筋肉にも疲労が蓄積してゆきます。
腱鞘炎は十分な滑液分泌があれば、そうそうなるものではりません。これはエンジンとエンジンオイルの関係と同じく、正常な潤滑液が存在すれば摩擦係数が極めて低くなります。しかし、筋肉は疲労を起こすと硬くなる習性を持っています。これにより、腱鞘内の循環も滞りを始め、摩擦を減らす役割を持つ滑液の分泌も鈍くなります。これが腱鞘炎になってしまうメカニズムと考えられています。